法人カードのおすすめ
法人カードの作り方と発行までの流れ・審査に通るための準備を解説
投稿日:21.05.26
更新日:24.06.14
事業を始めたばかりの方は法人カードの申し込みから発行までの流れに不安を感じているのではないでしょうか。
確かに法人カードの作り方は個人カードよりも少し複雑で、提出しなければならない書類も多くなります。
しかし、基本的な流れさえ覚えておけば、手続きはまったく面倒ではありません。ただし、発行までには一定の時間がかかってしまうので注意が必要です。
法人カードの作り方と、審査にスムーズに通るために事前に準備すべき点などについて詳しく解説していきます。
三井住友カード ビジネスオーナーズ
年会費 | 永年無料 |
---|---|
還元率 | 0.5〜1.5%※ |
国際ブランド | |
電子マネー | |
|
※対象の三井住友個人カードと2枚持ちで最大1.5%還元
キャンペーン情報
- 新規入会&条件達成で10,000円相当のVポイントプレゼント!
当サイトを経由して商品への申込みがあった場合には、売上の一部が運営者に還元されることがあります。なお、得た収益が記事中での製品・サービスの評価に影響を与えることはありません。
この記事の監修者
手塚大輔(てづか・だいすけ)ファイナンシャルプランナー/証券外務員
法人カードの申し込みから発行までの期間と5つのステップ
法人カードの発行には申し込みから1ヶ月程度の時間が必要です。
法人カードは個人カードよりも審査に時間がかかりますし、必要な書類も多くなります。
法人カードの申し込みからカード発行までのフローは次の通りです。
- 法人カードを選択し申し込む
- 本人確認書類の提出
- カード会社の審査
- 審査通過の連絡
- カード発行
それぞれの流れの重要ポイントを詳しく解説していきます。
STEP1.法人カードを選択し申し込む
まずは、どの法人カードに申し込みをするのか決めましょう。
法人カードには数多くの種類があり、次のような観点から、自社にとって最適な1枚を選択します。
- 法人 or 個人事業主
- ステータスが高いカード or 年会費の安いカード
- 補償の充実度
- 会員向けサービスの充実度
法人カードの選び方については次の記事で詳しくご紹介していますので、どのカードを選んだらいいかわからないという方はぜひご覧ください。
法人カードの申し込み方法は4つ
法人カードの申し込みは、基本的に次の4つのうちいずれかの方法で行います。
- Webからの申し込み
- 資料請求を行い書類に記入して申し込み
- 電話での申し込み
- 店頭窓口での申し込み
このうちもっとも簡単に申し込むことができるのは、会社や自宅にいながら簡単に手続きができるWebからの申し込みです。
その他の方法は申し込み手続きに時間や手間がかかってしまうので、特別な理由がないのであればWebから申し込むとよいでしょう。
法人カードの申し込みに必要な情報
法人カードの申し込みフォームには、次のような情報を入力する必要があります。
- 法人名称または個人事業者名(屋号)
- 代表者氏名
- 登記上所在地
- 電話番号
- 業種
- 資本金
- 従業員数
- 設立年月
- 営業年数
- 預貯金
- 借入金
- 連絡者情報(担当者の氏名や住所や利用明細の送付先など)
- 直近2年間の決算内容
法人カードの申し込みには、数多くの入力項目があります。
間違いがあると「虚偽申し込み」と判断されて審査に落ちる可能性もあるので、手元に決算書などを用意し、間違いのないよう正しく入力を行ってください。
STEP2.本人確認の電話
申し込みフォームへの入力が終了すると、カード会社から申し込みを行った担当者あてに電話があります。
この電話は「申し込んだ本人が本当に会社の担当者なのか」ということを確認する、本人確認のために行われます。
本人確認では次のようなことを聞かれるので、しっかりと答えられるようにしておきましょう。
- 法人名
- 登記簿上の住所
- 担当者の氏名・住所・生年月日など
これらの情報を正しく答えることができれば、本人確認完了となり審査を進めることができます。
本人確認の電話は、基本的にどのカード会社でも必ず行われ、確認ができないかぎりは審査が進みません。
カード申し込み後は電話に出られるようにしておきましょう。
STEP3.カード会社の審査
法人カードには必ず審査があります。
審査の基準は公開されていませんが、法人カードの審査は個人カードのように早く終了するとはかぎりません。
法人カードの審査は、個人カードの審査と比較して次の点が異なるためです。
- 法人には信用情報が存在しない
- 法人カードは会社の信用と代表者の信用の両方を審査する
個人カードであれば、個人信用情報を確認すれば借り入れ状況や支払い状況などがすぐにわかりますが、法人にはそのような情報は存在しません。
そのため、審査担当者の目で「安全な会社かどうか」という点を判断しなければなりません。
また、法人カードでは代表者が連帯保証人になるのが一般的です。
そのため、代表者の信用も審査しなければなりません。
法人カードは発行までに1ヶ月程度の時間が必要
法人カードは申し込みから発行までに1ヶ月程度の時間がかかります。
個人カードと比較して審査に時間がかかり、審査回答までに1~2週間程度の時間を要します。
その後、契約手続きなどにも時間がかかるので、トータルで発行までには1ヶ月程度必要になると理解しておきましょう。
STEP4.審査通過の連絡
審査が終了すると、電話またはメールで審査通過の連絡があります。
審査通過後は契約手続きになりますが、カード会社によっては審査通過後に契約書が送付されることがあります。
契約書に記入を行い、必要書類と一緒にカード会社へ返送すれば契約手続き完了です。
あとは、クレジットカードが送られてくるのを待ちましょう。
なお、カード会社の中には契約手続きをWeb上で行い、必要書類をオンライン上でアップロードするところもあります。
契約方法と書類提出方法はカード会社によって異なるので注意しましょう。
STEP5.カード発行
審査に通過し契約手続きが完了すると、クレジットカードやETCカードが発行されます。
なお、カードの受け取りはほとんどのカード会社で書留郵便での郵送のみとなり、店頭での発行などには対応していません。書留郵便であれば確実に会社の住所へ届けることができ、誤って交付するリスクがないためです。
カードの受け取りには担当者の本人確認書類が必要ですので、運転免許証などを用意しておきましょう。
法人カード申し込み前に用意すべきもの
法人カードを申し込む前には、次のものを用意することが必要です。
- 法人名義の銀行口座
- 6ヶ月以内に発行された商業登記簿謄本または法人の印鑑証明書
- 代表者の本人確認書類のコピー
- 決算書
事前に用意するものについて注意すべき点を詳しく解説していきます。
必ず事前に法人名義の口座作成を
法人名義でクレジットカードを作る場合には、法人名義の引き落とし用の銀行口座が必要です。他の名義の口座からは引き落とすことができません。
クレジットカードの申し込み前には、口座を作成しておく必要があります。
法人の銀行口座は個人口座のように簡単に作成できるわけではなく、口座を作成するまでには審査があり時間もかかります。
口座作成には3週間~1ヶ月程度の時間がかかってしまうため、まだ法人名義の口座をもっていない場合には、口座作成から法人カード発行までに2ヶ月程度の時間が必要になる点に注意しましょう。
商業登記簿謄本や印鑑証明書を取得しておく
また、商業登記簿謄本や印鑑証明書は法務局に行かなければ当日に取得することができません。休日には取得することができないので、平日のうちに取得しておくようにしましょう。
もし当日取得ができなくても問題ない場合は、オンラインでの請求、郵送での受け取りも可能です。
決算書を手元に用意して申し込みをする
決算書は提出の必要はありませんが、決算内容を入力する必要があります。
間違った内容を入力すると、決算公告などの情報と照らし合わせて「虚偽申し込みだ」と判断されるリスクもあるので、必ず手元に決算書を用意したうえで申し込みを行ってください。
法人カード申し込み時の注意点
法人カード申し込み時には、次の点に注意しましょう。
- 連帯保証人が必要
- 印鑑は法人の実印を使う
これらは、個人カードとは異なる、法人カードを申し込むときだけの特徴です。
2つの注意点について詳しく解説していきます。
連帯保証人が必要
法人名義で法人カードを作成する場合には、基本的に法人代表者が連帯保証人になる必要があります。
個人カードでは連帯保証人はまず必要ありませんが、法人カードではほぼ必ず連帯保証人が必要になるので注意しましょう。
代表者が自社名義のカードの債務を保証することを拒否している場合は、基本的に法人カードを作成することはできません。
印鑑は法人の実印を使う
契約書に押印する印鑑は、原則として法人の実印です。
個人カードでは銀行印か認め印で問題ありませんが、法人カードの契約は実印取引となる点も個人カードとは異なります。
カード会社によっては印鑑証明書の提出が必要で、印鑑証明書と押印した印鑑が異なっていた場合には契約手続きを進めることができません。
契約時には、あらかじめ手元に法人の実印を用意しておくことをおすすめします。
審査に通るために事前に準備すべきこと
法人カードは厳格な審査に通過しなければ作ることができません。
審査基準は各社異なるものの、基本的には次の5つのポイントを押さえておくことが重要です。
- 法人の業績
- 代表者の信用情報
- 税金の滞納
- 一定以上の業歴
- 会社の固定電話
法人カード審査の5つのポイントについて詳しく解説していきます。
法人の業績
法人カードの審査では法人の業績がチェックされます。大きな利益を出している必要はありませんが、経費の支払いは問題ない程度の資金繰りでないと「クレジットカードの支払いが難しい」と判断されて審査に落ちてしまうことも考えられます。
代表者の信用情報
法人カードの契約では代表者が連帯保証人になる必要がありますが、この際に代表者がいわゆる「信用情報ブラック」の場合には、審査に通過することは非常に困難となります。
具体的には、代表者の信用情報に次のような金融事故情報が記録されている場合は、審査通過が難しいといえるでしょう。
- 債務整理
- 強制解約
- 延滞
- 代位弁済
また、個人事業主や代表者の個人名義で契約できる「三井住友カード ビジネスオーナーズ」のようなビジネスカードに申し込む場合には、代表者の信用情報はさらに重要です。
- 過去24ヶ月以内の延滞
- 現在延滞中
- 代表者個人の借入金が多い
ブラックでなくても、信用情報にこれらの情報がある人は審査に通過することが難しくなると考えられるため、借入金やクレジットカードの支払い状況には注意しましょう。
税金の滞納
税金の滞納を審査で知られる可能性はほとんどありません。そのため、多少の税金の滞納があっても審査に通過できることもあります。
しかし、税金の滞納が長期化すると預金口座が差し押さえられてしまうことがあります。
この場合には、引き落とし用の口座設定ができないので、審査に通過することはできません。
税金もしっかりと支払った状態で、法人カードに申し込んだ方がよいでしょう。
一定以上の業歴
法人カードの審査では一定以上の業歴も重要です。
創業間もなくの会社よりも、創業してから一定程度の時間がたっている会社の方が信用度は高いと言えます。
創業2〜3年程度経過してから法人カードに申し込んだ方が、審査に通過できる可能性は高まるでしょう。
理由としては、創業から3年以内に倒産する会社が多いと言われているため、創業して間もない会社は倒産リスクが高いと考えられるからです。
創業直後は個人名義で契約できるビジネスカードがおすすめ
創業直後は法人に営業実績がないので、法人名義でクレジットカード審査に通過することは難しい状況です。
そのため、創業直後は「三井住友カード ビジネスオーナーズ」や「JCB CARD Biz」のような代表者の個人名義で契約できるビジネスカードがおすすめです。
代表者の個人名義で契約できるビジネスカードの審査は、法人の業況ではなく代表者の信用情報に対して審査を行います。
法人に売り上げや利益がなくても、代表者個人に一定の信用があれば、審査に通過することが可能です。
創業直後は代表者個人名義でビジネスカードを利用し、法人に売り上げや利益が出たら法人名義で契約できる法人カードへ切り替えるとよいでしょう。
会社の固定電話
固定電話の有無も、法人カードの審査における重要なポイントです。
固定電話がある会社の方が、客観的に見て信用度が高いからです。
携帯電話しかない場合、事業の実態や会社の実在性といった点において疑いをもたれかねません。
携帯電話しか保有していないのであれば、固定電話を引いてから法人カードに申し込むことをおすすめします。
この記事のまとめ
法人カードと個人カードの作り方を比較すると次のようになります。
法人カード | 個人カード | |
審査時間 | 1~2週間程度 | 最短即日 |
審査対象 | 法人の決算状況や業歴 代表者の信用情報など |
個人の信用情報・年収・勤務先など |
カード発行までの時間 | 1ヶ月程度 | 1~2週間 |
必要書類 | 商業登記簿謄本 印鑑証明書 代表者の本人確認書類 |
本人確認書類 収入証明書(キャッシング枠をつける場合のみ) |
作り方に対して「難しそう」というイメージのある法人カードですが、実際には個人カードと比較して発行までに時間がかかり、必要書類や審査項目が多いだけです。
経費の支払いに問題がない程度の売り上げが確保されている法人であれば、法人カードを作ることはそれほど難しくありません。
法人カードは経費管理の効率化をはじめ、さまざまなメリットがあるので、気軽に申し込みをしてみましょう。