法人カードのおすすめ
起業前・直後の会社におすすめのクレジットカードと審査における注意点
投稿日:21.06.16
更新日:24.10.29
「起業したらクレジットカードを作った方がいいの?」
「起業したばかりだけどクレジットカードの審査に通る?」
事業を始めたらクレジットカードを利用することによって経理が楽になりますし、ポイントやマイルも貯まるので便利でお得になることは間違いありません。
しかし、起業間もなくの状態で審査に通過するためにはポイントがありますし、審査に通過しやすいカードも限られています。
この記事では起業後にクレジットカードを作るメリットや審査の基準、起業後におすすめのクレジットカードについて解説していきます。
クレジットカードを作った方がよいかどうか悩んでいる経営者の方はぜひご覧ください。
当サイトを経由して商品への申込みがあった場合には、売上の一部が運営者に還元されることがあります。なお、得た収益が記事中での製品・サービスの評価に影響を与えることはありません。
この記事の監修者
手塚大輔(てづか・だいすけ)ファイナンシャルプランナー/証券外務員
起業間もない会社はどんなカードを選べばいい?
起業して間もない時期は資金繰りも楽ではありませんし、信用度もまだまだ低い状態です。
そのため、ステータスの高過ぎるカードは向いていません。
起業間もないタイミングでは、次の3つの点を重視してクレジットカードを選択すべきでしょう。
- 年会費の安さ
- ポイント・マイルの貯まりやすさ
- 付帯サービス
起業間もない会社がクレジットカードを選ぶ際に押さえておくべき3つのポイントについて、詳しく解説していきます。
年会費の安さ
まず、重要なポイントが年会費です。
起業して間もなくの経営状態が不安定な会社は、少しでも経費を節約すべきです。
クレジットカードには、年会費が無料のものもあれば10万円以上するものもありますが、最初のうちは保有コストを抑えられる、年会費の安いカードを選択しておいた方が無難です。
ステータスの高いカードは、経営状態が安定してから申し込んだ方がよいでしょう。
ポイント・マイルの貯まりやすさ
せっかくクレジットカードで経費を支払うのですから、ポイントやマイルの貯まりやすさも確認しておきましょう。
事業用のクレジットカードを導入する際は、ポイントやマイルの還元率が次の2つの条件を満たしているカードを選ぶのがおすすめです。
- 還元率が0.5%以上
- 自分が普段使う店やサービスでの支払いで還元率がアップする
法人カードは個人カードよりも還元率が低めですので、0.5%以上のカードであれば還元率は比較的高めであると言えます。
また、多くのクレジットカードは特定の店舗やサービス代金の支払いで還元率がアップするので、最もポイントを貯めやすいカードを選択しましょう。
付帯サービス
事業用として利用する上では、クレジットカードの付帯サービスも重要です。
ビジネスの形態に応じて、次のような基準で付帯サービスに注目するとよいでしょう。
- クレジットカードでの仕入れが多い→ショッピング保険
- 海外出張が多い→海外旅行傷害保険
- 海外出張が多い→空港ラウンジ無料
- 接待が多い→レストラン利用料金優待
- 国内での出張が多い→国内ホテル宿泊料金の割引
このように、ビジネスの形態によって向いている付帯サービスも異なります。
自社にとって最も活用できる付帯サービスを提供しているクレジットカードを申し込みましょう。
起業間もない会社におすすめのクレジットカード5選
起業して間もなくの会社がクレジットカードを申し込む際は、「審査に通りやすく、年会費が安く、ポイントが貯まりやすい」という特徴を持ったカードを選ぶとよいでしょう。
これらの特徴を満たした、おすすめのカードは次の5つです。
- 三井住友カード ビジネスオーナーズ
- JCB法人カード
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード
- セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
- JCBビジネスプラス法人カード
起業間もない会社におすすめの5つのクレジットカードについて、詳しく紹介していきます。
年会費永年無料の三井住友カード ビジネスオーナーズ
三井住友カード ビジネスオーナーズ
年会費 | 永年無料 |
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還元率 | 0.5〜1.5%※ |
国際ブランド | |
電子マネー | |
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※対象の三井住友個人カードと2枚持ちで最大1.5%還元
キャンペーン情報
- 新規入会&条件達成で10,000円相当のVポイントプレゼント!
カード利用枠 | 500万円*所定の審査があります |
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利用者 | 法人代表者・個人事業主 |
追加カード年会費 | 永年無料 |
ETCカード年会費 | 550円(税込) ※初年度無料 ※前年度に一度でもETC利用のご請求があった方は年会費が無料 |
三井住友カード ビジネスオーナーズは、個人事業主や法人代表者の方がポイントを貯めやすいカードです。
三井住友の個人カードも所有すれば、ビジネスオーナーズ利用時に特定の加盟店で最大1.5%のポイント還元があります。
年会費が永年無料のうえ、最高2,000万円の海外旅行傷害保険も付いているので、コスパのよい魅力的なカードであるといえるでしょう。
充実のサービスに期待できるJCB法人カード
JCB法人カード(一般)
年会費 | 初年度無料※ 2年目以降1,375円(税込) |
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還元率 | 0.5% |
国際ブランド | |
電子マネー | |
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※オンライン入会の場合のみ
キャンペーン情報
・【Web限定】新規入会で最大3,000円、利用条件クリアで最大30,000円のJCBギフトカードプレゼント(2023年3月31日(金)まで)・使用者追加・同時入会で最大9,000円プレゼント!(使用者1名につき3,000円、最大3名までが対象)
カード利用枠 | 公式サイト参照 |
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利用者 | 法人代表者・個人事業主 |
追加カード年会費 | 1,375円(税込) |
ETCカード年会費 | 無料 |
JCBのスタンダードな中小企業・個人事業主向けクレジットカードです。
年会費1,375円とリーズナブルでありながらも、次のような特典が用意されています。
- 会計ソフト「弥生会計オンライン」および「freee」の利用料割引
- 利用データを会計ソフト「弥生会計」および「freee」に取り込み可能
- JCB法人カードの発行枚数とは関係なく、複数枚のETCスルーカードNを年会費無料で発行可
会計ソフトとの連携によって会計処理が楽になるだけでなく、利用料の優待も受けられます。
また、ETCカードを無料で発行できるので、国内での高速道路移動が多いビジネスを起業する方にも向いています。
ステータスもプラスできるアメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カード
年会費 | 13,200円(税込) |
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還元率 | 0.5% |
国際ブランド | |
電子マネー | |
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※プロモーションを含みます
新規入会特典
<合計40,000ボーナスポイント獲得可能>・入会後4ヶ月以内に合計60万円のカード利用で34,000ボーナスポイント
・入会後、合計60万円のカード利用で6,000ポイント獲得可能
カード利用枠 | 個別設定 |
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利用者 | 法人・個人事業主 |
追加カード年会費 | 6,600円(税込) |
ETCカード年会費 | 550円(税込) |
ステータスの高いアメックスですが、法人カードであれば年会費13,200円で保有することができます。
アメックスビジネスには次の特徴があります。
- クラウド会計ソフト「freee」へのデータ連携
- 国内外20万ヶ所以上の施設を特別優待料金で利用可能
- 国内外29空港の空港ラウンジを無料で利用可能
この他にも、他社であればゴールド並みの充実した付帯保険が用意されているので、海外出張が多い人にもおすすめです。
参考https://www.americanexpress.com/jp/credit-cards/green-business-corp-card/個人利用感覚で使えるセゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
年会費 | 無料 |
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還元率 | 0.5% |
国際ブランド | |
電子マネー | |
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※プロモーションを含みます
キャンペーン情報
カード発行月の翌々月末までに50,000円(税込)以上のショッピング利用で永久不滅ポイント1,000ポイント(5,000円相当※)がもらえる※1P=最大5円相当
※交換商品によっては、1Pの価値は5円未満になります。
カード利用枠 | 500万円 |
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利用者 | 法人代表者・個人事業主 |
追加カード年会費 | 無料 |
ETCカード年会費 | 無料 |
年会費が無料のセゾンコバルトには、次のような特典が用意されています。
- レンタルサーバー「エックスサーバー」の初期設定費用が無料(プランによる)
- スターバックスカードまたはデジタルドリンクチケットを購入するとポイント10倍
サーバー設定費用やスターバックスカード購入によるポイント還元など、スモールビジネスオーナーには嬉しい特典があります。
個人でメディアを運営しているなど、事業規模が小さい方に向いている法人カードだと言えるでしょう。
JCBビジネスプラス法人カードは移動が多いビジネスに
JCBビジネスプラス法人カード
年会費 | 1,375円(税込) |
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還元率 | 最大3%※ |
国際ブランド | |
電子マネー | |
|
※利用金額に応じて毎月最大3%(上限15,000円/月)キャッシュバック
キャンペーン情報
・【Web限定】新規入会で最大3,000円、利用条件クリアで最大17,000円のJCBギフトカードプレゼント(2022年9月30日まで)・使用者追加・同時入会で最大9,000円プレゼント!(使用者1名につき3,000円、最大3名までが対象)
カード利用枠 | 公式サイト参照 |
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利用者 | 法人・個人事業主 |
追加カード年会費 | 1,375円(税込) |
ETCカード年会費 | 無料 |
経費をできる限り節約したいという方におすすめなのが、JCBビジネスプラス法人カードです。
カードの利用金額に応じて、交通費・出張旅費の利用分が毎月最大3%(上限15,000円/月)キャッシュバックされるので、出張や移動が多い会社にはメリットが非常に大きいと言えるでしょう。
ただし、旅行傷害保険は付帯されていないので注意しましょう。
起業後にクレジットカードを作るメリット
事業用のクレジットカードを持つことで、次のようなメリットを得ることができます。
- 経費処理を効率化できる
- ポイントやマイルが貯まる
- キャッシュフローに余裕ができる
- クレジットカード特典のビジネスサービスが利用できる
経費の支払いをクレジットカードで行うことによって、会計処理が楽になり、経費の節約や資金繰りの安定にもつながります。
起業後にクレジットカードを作るメリットについて、詳しく見ていきましょう。
経費処理を効率化できる
事業用のクレジットカードで経費を支払うことによって、ビジネスとプライベートの支出を明確に分けることができ、経費処理を効率化できます。
また、法人カードであれば従業員にもカードを持たせることができるため、経費の立て替えや精算の手間を省けるのも大きなメリットでしょう。
利用明細を見れば、いつ・どこで・いくら利用したのか把握できるため、経費の無駄遣いや不正利用の抑止にもつながります。
さらに、法人カードの中には会計ソフトと連動したものも多いので、仕訳処理が不要になることもあります。
ポイントやマイルが貯まる
クレジットカードで経費を支払うと、利用分の0.5~1%程度のポイントやマイルが還元されます。
現金で支払ってもポイントやマイルの還元はないので、同じ経費を使うのであれば、ポイントやマイルが還元されるクレジットカードの方がメリットがあるでしょう。
キャッシュフローに余裕ができる
クレジットカードで経費を支払うことによって、キャッシュフローに余裕が生まれます。
仮に、支払いサイトが月末締め・翌月末払いのカードを利用したとしましょう。
例えば4月1日にカードで決済した代金は、4月30日締めで計上され、5月31日に口座から引き落とされます。
このケースでは決済から支払いまで2ヶ月の猶予が生まれ、資金が流出するタイミングを遅らせることが可能です。
このように、現金よりもクレジットカードで支払った方が、手元に資金が滞留する時間が長くなるので、キャッシュフローを改善させる効果があります。
クレジットカード特典のビジネスサービスが利用できる
クレジットカードを利用することによって、クレジットカードに付帯されている様々なサービスを利用することができます。
- 海外旅行傷害保険
- 国内旅行傷害保険
- ショッピング保険
- 空港ラウンジ無料利用
- レストランやホテルの代金の優待
クレジットカードには、このようなサービスが付帯されています。
海外出張や接待などが多い人には嬉しいサービスが多数あるので、ビジネスには非常に重宝します。
起業間もない会社がクレジットカードの審査に通過するポイント
起業間もない会社は、クレジットカードの審査で不利になってしまうことは間違いありません。
事業実績がない状態ですので、「カードの利用代金を支払っていくことができるかどうか不透明」と判断されるためです。
しかし、次の3つのポイントを押さえておけば、企業間もない時期でも審査に通ることがあります。
- 法人の銀行口座を持っている
- 法人名義の固定電話を持っている
- 経営者の個人名義の法人カードは審査に通りやすい
起業間もない会社がクレジットカードの審査に通過するためのポイントを詳しく見ていきましょう。
法人の銀行口座を持っている
法人名義でクレジットカードを契約する場合には、法人名義の銀行口座を持っていることが必須です。
カードの支払い用口座はカード名義人と同一でなければならないため、法人の銀行口座を持っていないと、そもそも法人カードを契約することができません。
また、法人名義の口座を開設する際には銀行の審査があるため、口座を持っているというだけで、「銀行の厳しい審査をクリアした会社である」という一定の証明となります。
法人カードを作る前に、まずは法人名義の銀行口座を作成しましょう。
法人名義の固定電話を持っている
法人名義の固定電話を持っていることも、信用度を上げるためには重要です。
一般的な企業であれば、法人名義の固定電話を持ち、顧客対応をしています。
そのため、固定電話を持っているということは、「ある程度しっかりと商売をしている会社である」と判断される傾向があります。
事業用の連絡先が携帯電話番号しかない場合、審査には通過しにくいので、固定電話を開通してから法人カードの申し込みを行いましょう。
経営者の個人名義の法人カードは審査に通りやすい
法人カードの中には、法人名義で契約するものと、代表者名義で契約するものの2種類あります。
起業間がなく業績がまだ何もない状態の場合、法人名義のクレジットカードに申し込むよりも、代表者個人名義で契約できるカードの方が審査で有利になる傾向があります。
法人名義のクレジットカードは会社の信用に対して審査をしますが、代表者個人名義の法人カードは代表者の信用情報などについて審査を行うためです。
会社に業績がない状態でも、代表者個人の信用情報に問題がなければ審査に通過できる可能性があるので、最初は代表者個人名義で契約できる法人カードに申し込むとよいでしょう。
起業前には個人カードを1枚作っておこう
起業間もない時期は、クレジットカードの審査にどうしても通りにくくなってしまいます。
例えば、独立前の勤続年数10年の上場企業会社員と、起業1年未満の個人事業主では、審査における信用度が大きく変わります。
起業を予定している会社員の方は、できれば在職中に個人用のクレジットカードを1枚作成しておいた方がよいでしょう。
個人カードは事業経費の支払いに利用することもできるので、もし起業後に法人カードを作成できなかったとしても、個人カードで代用することができます。
起業前に個人カードを作成する場合は、事業内容に合わせて、海外・国内旅行傷害保険やショッピング保険、空港ラウンジ無料などの付帯サービスがついているカードを選ぶと、起業後も安心でしょう。
この記事のまとめ
起業したら、経費支払い用として法人カードを作った方が便利です。
しかし、起業して間もないタイミングでクレジットカードを申し込む場合、審査に通過することは簡単ではありません。
審査通過のためには、次のポイントを押さえておきましょう。
- 法人の銀行口座を持つ
- 法人名義の固定電話を持つ
- 経営者の個人名義の法人カードへ申し込む
なお、審査に落ちてしまうことが心配な人や、起業してすぐにクレジットカードでの経費支払いをしたいと考えている人は、起業前に個人カードを1枚作っておくとよいでしょう。